日記 6/20

 東京の好きな喫茶店が最近コーヒー豆の通販を始めた。注文していたそいつを受け取りに、早朝から郵便局に車を走らせた。雨の翌日の朝、ラジオを流しながら、窓を全開にしたらほとんどオープンカーと同じと言いたくなる。軽自動車である。

 早速コーヒーを淹れつつ、何ヶ月も訪れていない店を想う。経営状況はどうだろうか。新しいレコードは増えたのか。しぶとくやっているには違いないが。

 それはともかく"通信販売"という言葉は、ちょっとした夢があるようでなんとなく好もしい。

 

 Mに誘われて植物園に行った。何年もかけて花が咲くというアガペ・サルミアナ・フェロクス(メキシコあたりのリュウゼツランの仲間)を見る。恐竜のような名前だ。開花していたのは、1986年に植えられた個体だそうだ。Mとは同学年になるが、身長には5m以上の差が付いている。花が咲くと間もなく枯死する。変わったサイクルのようなそうでもないような。

 

 ジム・ジャームッシュ監督の新作ゾンビ映画を観た。語り出したらキリがなさそうな監督ではあるが、おれにとってこの人の作品は、素直に映画を楽しんでいられる時間で、それ以上はあれども以下はない。今作は、エスター・バリントが30年以上振りに出演していたのが嬉しかったのと、セレナ・ゴメスがCDを衝動買いするシーンが好きだった。少年院の子どもたちも良かったな。