日記 11/7

 アパートの隣は空き地で、膝くらいの高さに草が茂っていた。今日はMが来て、明るい草むらを見ながら「ここはバッタたちの楽園ですナァ」などと立派な大きさのバッタの写真を撮ったりしていた。用事を済ませて帰ってくると、草むらは多分何かコンバインのような機械で数時間の内に全面刈り取られていた。「バッタたちの楽園が…」永遠の楽園ではなかった。

 人づてにでも、自分が好きな音楽を同じように愛聴している人がいると知るとほっと嬉しくなる。リアルタイムのラジオで偶然好きな曲がかかった時、自分で再生するのとは違った喜びがある。どんなに久しぶりに会っても、挨拶の後には「最近どんな音楽聴いてんの?」と無邪気に交わすような友達が、少しいる。