八つ当たり

 日曜日。本格的に夏の暑さになってきた。自分にがっかりすることがあり、ベンチに座りうなだれて地面を見ると、影の輪郭がくっきりはっきりしていて、まだ見慣れないきついコントラストに夢の中にいるような感じがする。夢であればどれだけよいか。最近の現実もひどいものだ。北に生まれた者としては、照り付ける太陽に悪態のひとつもつきたくなるところだが、落ち着いて考えると季節差は地球の回り方によって発生しているのであり、太陽は変わらずそこにあるだけだ。近年の温暖化にしても、地球の方の問題、人間の問題である。太陽側に非はないのです。その時、とりあえず立ち上がって歩き出す以外の選択肢が無くなった。