日記 10/4

 休日。文字にするのも嫌な感じだが、ここのところ膝が痛い。そういえば車を買ってからなんだか歩く速度がとても遅くなった気もする。果たしてこれは老いの始まりなのだろうか。そんな考えに頭を振りつつ、長めの散歩に出ることにした。

 今の住まいは、住宅地の一番外側に位置している。徒歩で行く用事のある場所が無いし、窓からは住宅地の外側の畑しか見えないから、住み始めて半年経っても町内の雰囲気をあまり知らない。昼食時だったせいもあるかもしれないが、誰ともすれ違わない。数百世帯はありそうなのに、住んでいるのは数十人くらいしかいないのではないかとすら思える。なんとなく嫌な、不気味とも言える空気が淀んでいるのが感じられて、端っこに住んで良かったと思った。こんな町だったかな、この内には居たくないな。しかしそういえば似たようなことを春先にも思った気もしてきた。

 長く歩くことがしばらくなかったせいか、感覚も鈍っている。けっこう歩いたつもりでも10分くらいしか経っていなかったり、出かける前に地図で当たりを付けていた中継地点の距離感が全然合っていなかったりする。

 その後は車に乗り、街の外れに位置する農産物の直売所へ行った。買い物ついでに、自分で作ったコーヒーを紙コップに入れて出かけ、のどかな駐車場でしばらく本を読んでいた。のんびりした時間の過ごし方をしたつもりだったけど、後から文字にするとなんだか貧乏くさい。

 明日からまた仕事。今月はひどく疲れそうな予定が詰まっているようで、今から気が重い。