日記 9/12

 あまり寝た気がしないような朝から始まった休日。前職の同期に誘われて昼食を共にした。食事の前に人気の少ない大学を散歩しながら、この秋に子が生まれるという話を聞いた。彼が結婚して十年来、念願だったことは何となく知っていたのでおれも嬉しい限りで、自分の状況を忘れてこれほど素直に喜べる話題も久し振りだ。

 彼との付き合いは初めに思っていたよりも長くなり、それなりに複雑な部分もあったが、ここが一区切りとなり、よりシンプルな関係になれる気がした。根拠は特に無いけれど。とにかく無事に事が運ぶことを祈るのみである。

 昼過ぎに帰宅して、普段しているように本など開いても、いつもよりなんとなく楽しい気分で読めた気がした。