雑感

 他人が自分の思い通りに動かないからと言って苛立っている人を見ると馬鹿らしくなるが、逆にしてほしかったことをやってくれた人にやたらと感謝しまくる人に対しても違和感を感じる。それらはどちらも、たぶんおれの中の似たようなところから湧いてきている。そういう時、おれは人付き合いが苦手なんだなと実感する。

 衆議院が解散し、近く選挙がある。どの政党はいくら給付金を出すとか、そういう話題が先行しているように見える。どこが勝ったら自分はいくらもらえるのかとか、つい算盤をはじきたくなる気持ちは分からないでもないし、お金をはじめ、物事を比較検討するために数値化することは、便利な手段ではある。しかし、重要なことであればあるほど、自分はなるべく数値化されていない部分に重きを置いて考えたいという気持ちがある。大事なものは計れないからだとか、そんなことを思っているわけではない。それぞれがどんな言葉を持って臨んでいるのかを、なるべく知ろうとしたいのだ。