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 職場でおれ含む数名の今年入社した連中にちょっとした小遣いが配られた。結局歓迎会が当分の間できないから、家での酒代にでもしてくれとのことだった。おれは酒を飲まないし宴席も苦手だから、そういう面ではむしろ助かっていると言える。かといってあんまり気持ちよくもらえるもんでもない気がするこういう場合は、使い道を考えたり大事に生活費として貯めておいたりするよりは、早めに誰かと分け合って使ってしまいたくなる。だから今年世話になった近しい先輩たちに飲み物を買って渡した。そういうことをする新人は珍しいらしく、また不思議がられてしまったが。

 今日はクリスマス。Mはクリスマスには思い入れがあるのが見て取れる。毎年のことではあるが、贈り物をした。贈り物の得意ではないおれは、じっくり考えながら選んだりそれを探すことを目的として一日中あちこち歩き回ったりするよりも、全然関係ない日になんとなくブラブラしている時に見つけたものを選ぶことが多い。だからクリスマスプレゼントが、実は春先や炎天下で調達されていることもある。そうした方が、選ぶ時も渡す時もおれ自身は楽しい。