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 休日。Mの引越しを手伝うため、早起きして自分も以前住んでいた町に向かった。引越し屋が来る30分前くらいにおれは到着したが、やはり作業は終わっていなくてバタバタした。おれは本格的に引越し屋に作業を依頼したことは無いけれど、あっという間に物が運び出されるのは見ていておもしろかった。入居者本人より先に新居の広めのトイレで用を足した。

 以前の仕事の帰りにたまに寄っていたレストランが近所にあり、久しぶりにそこで昼食にした。何も変わっていなくてほっとした。相変わらずオムライスもラーメンも鰻もあった。他店と比べてうまいかまずいかという単純な尺度はほとんど意味をなさない。ここでしかできない食事があり、きっとそんなこと意識せずともそういうことに足を運ばされているであろう客が席に付いている。東日本大震災の時、水の確保に情報を探っていたような時期に、この店は周辺ではかなり早く営業を再開していて、その時出されたお茶はおいしかった。10年以上前からかなり高齢と思われるお姉さんも変わらず勤務していた。もう150歳くらいなんじゃないか。