8月7日(土)

 (今日の雨をどう記すのか悩んだ挙句)激しい雨が降ったり止んだりする中、Mさんの駆るミニの助手席に乗り込んだ。自分で運転するのがめんどくさかったから。

 いつもの古本屋に寄った後、図書館に延滞していた本を返しに行くついでに、しばらく顔を出していなかった喫茶店に寄る。年配のよく見た顔が気持ちよさそうにビールを飲んでいる。初めて店を訪れる客はかなり減ってしまったようだ。彼らは、明日からお店で酒が飲めなくなるからと、おかわりを繰り返す。昨年まで飲食店をやっていた方と長年音楽関連のデザイナーをしていた方で、デザイナーの方が古そうな浮世絵を開いていた。たまにこうして風を入れているという。

 一日中、本や音楽、映画、絵などの話。今のものや古いもの。少しの知っていること、たくさんの知らないこと。帰り道で考えたこと。

 この2021年に、何のバックボーンも持たないしがない会社員の自分が地方都市でこんな週末を過ごしているのは、昔からしたら想像もしなかったし、後から振り返ってもなんだか現実感が無いだろうなあと思える。