日記 7/19

 写真の展示を見た。どこかで集めた写真を作品とすることをファウンドフォトというそうだ。初めて聞く言葉で、もちろん見るのも初めてだった。あまり長くはいなかったので、自分が何と向き合っているのかよく分からないまま出てしまった。この分野はどういう"作品"なのか、何が表現されているのか。一枚一枚は別の誰かが撮ったものだし、掲げた写真に共通のテーマがあるのかとか、展示空間がそうだということなのかとか、余計なことが頭をぐるぐる巡ってしまった。作家さんはライブイベントとかのキュレーターみたいな立場なのだろうか。おれも以前から売っている古写真を見かけると、思うところのあるものを選んで買ったりするが、この分野の活動はおれのそれとはきっと違う。当たり前か。

 写真のことはもっと知りたいけれど、知らずに無邪気でいたいような、微妙なところだ。

 どこかの山にかかる大きな橋を、団体の旅行者達が渡っている後ろ姿を写した写真が印象に残った。