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 日曜、休日。夕方、食糧の買い出しに行く。仕事帰りにスーパーに寄ることもあるし、今日みたいに休日にショッピングセンターに行くこともある。地元にショッピングセンターができたのはおれが小学校高学年の時だったか。そこがどんな場所かも知らずに初めて行った時は、広すぎて自分がどこに居るのか分からなくなったことを覚えている。家族はまだ誰も携帯電話を持っていなかったけれど、どうやって合流したのだったか。場内アナウンスでないことだけは確かだ。

 普段は、開店直後か閉店前の人が少ない時間帯にしか行かない。混雑を避けたいのもあるが、昔からそういう習慣になっているからというのが理由としては大きい。しかし今日はたまたま18時頃の賑やかな時間帯だった。小学校に入る前の幼い子供がはしゃぐ声がそこら中から聞こえる。買い物という行為を、ようやく覚えたかくらいの小さな彼ら彼女らの目に、これだけたくさんの商品はどのように映っているのだろう。食べたいものを片端からねだっている子もいる。あると便利そうだけど要らないもの、自分以外の誰かに似合いそうなもの、一生かかっても読み切れないほどの紙の束。おれは世代が違い、この光景をもう少し年長になってから知ったせいか、未だに当たり前とは思えないでいる。