日曜雑感

 選挙の投票に行った。普段入らない所に入るのは少し楽しいけど、選挙日の投票所の雰囲気はあんまり好きでないので、毎度複雑な気分だ。投票先には影響しなかったが、用紙に記入しながら一昨日の出来事がぼんやり浮かんでいた。ここ数日は感情的な反射のような表現が比較的多い気がするから、まともに受け取らないようにしようとは思うものの、それにしたって強い違和感を覚える内容がたくさん聞こえる。やはり民主主義がどうしたということに言及していることが多くて、例えば、誰かが、これは明らかに民主主義への挑戦である、と表現していた。未だ事件の動機や背景が明らかとは言い難い中ではあるが、襲撃者にそんな発想があったとは、今のところおれには思えない。現時点で、民主主義に絡めてそれから逸脱した行為だったと言及するのならば、それは"基礎教育の失敗"ということになりはしないだろうか。だとしたらその責任はどこにあるのだろうか。

 

 まだSNSを見ることに楽しみがあった頃に見つけた沖縄のハンバーガー屋はたまにグッズの通販をしていて、以前トレーナーを買ったことがある。おそらくほとんど一人でやっている。久しぶりにTシャツを売っていたから買った。店で店員が着用するためのものらしい。訪れたいと長年思っていて、行ったことがないのにある意味懇意にしている、気になる店だ。いつか必ずここでハンバーガーを齧りたい。

 昨日、ハンバーガー屋と同じように(?)気になって動向を覗いている写真ギャラリーのトークイベントに行った。こっちは近いから何度も訪れている。今やっている二人展の写真家による対談で、一方はこのギャラリーの主催者でもある。同年代の二人が写真を撮り始めた、学生運動の最中の大学時代から話が始まり、現在に至るまでの仕事、展示写真の撮影技術や思い出話にまで話題は及んだ。対照的なようにも見える二人の人柄、互いに認め合っている写真への取り組み方、ギャラリーがどういう思想の上に運営されているのかとか、楽しくも首肯したくなる内容で、とても濃い時間が軽やかにあっという間に過ぎた。自分がなぜこの場所に惹かれていたのか、納得できた。あんまり馴染みがない業界だからどんなもんかなと不安もあったけれど、何より作品が好きだし聴きに行ってよかった。

 おれは特定のジャンルや業界そのものに馴染むことはできないが、どんな分野にも好ましく思える仕事を長く積み上げている人たちが少なからずいる。そういう人たちの足跡は、いつも少しずつ元気をくれる。