10月1日

 友人とその息子と遊んだ。今日は少し日差しが強かったが、ここのところ続いている秋晴れにどんな風景も眩しく見える。良い季節だなと、そう思っている間に日は暮れていく。著名人の訃報が、今年は特に多い気がする。実際は多いも少ないもないもんだろうとも思う。最近は何でも映像に残すから、例えば老衰や闘病の末に亡くなる方でも、そのほんの数日前の様子を、面識のない自分でも目にすることがある。著名な方ほど周りのサポートもあるのだろうが、たまにこの後亡くなったという事実が信じられないくらいに生き生きとしている方もいる。思えばおれは、自分と生活を共にしている人が亡くなるという経験をしたことがない。だから人がどんな風に人生を閉じていくのか、ほとんど何も知らないようなものだ。考えても詮無いことだが、自分はどうその時を迎えるのだろう。どうしたってぶっつけ本番しかやれないことではある。

 若い頃に、自分の死という経験への楽しみのような感情を綴った音楽を聴いた。そういうことを考えていると、その曲の忘れていたメロディが頭の片隅に流れ始めて、段々と気が散ってくる。